仙腸関節|おさえておきたい2つの動きとは?

仙腸関節は

上半身と下半身をつなぐ関節であり全身の力を効率良く伝えることができるため、スポーツをする上ではとても重要な関節です。

仙腸関節が使えることよって

  • 隣接する腰椎にかかる負担を軽減し腰痛を予防
  • スプリントやジャンプなどの動きがスムーズになる

などの効果が期待できます。


しかし

仙腸関節は日常では動きを意識しにくい場所でもあり、仙腸関節に対する認識も薄いことも事実です。

そこで今回は仙腸関節の役割について解説し、スポーツ現場でも活用できるアプローチも紹介していきたいと思います!


この記事の内容

この記事では若手アスレティックトレーナーに向けた仙腸関節の基礎的な解剖と動きについて解説しています。

仙腸関節に対する知識やアプローチを知りたいアスレティックトレーナーの方にはオススメの内容となっています。

ぜひ最後までご覧いただきスポーツ現場などでの活動の参考していただければ幸いです!


目次

  • 仙腸関節の機能解剖
  • 仙骨が前傾しない原因は?
  • 仙骨前傾|改善アプローチ
  • まとめ


仙腸関節の機能解剖


仙腸関節は骨盤にある仙骨と寛骨によって構成されます。

仙腸関節は靭帯によって強く固定された平面関節で、可動性が乏しく通常はほとんど動かないということが特徴の一つにあります。


動きが少ない反面、

上半身にかかる力(重力)や地面から下半身にかかる力(床反力)を全身に伝える役割を果たしています。


そんな動きが乏しい仙腸関節にも運動に欠かせない大切な二つの動きのパターンがあります。

それが

ニューテーションとカウンターニューテーションという二つの動きです。

1.ニューテーション(Nutation)


まず仙腸関節にとって重要な動きの一つに

ニューテーションという動きがあります


ニューテーションは

寛骨に対して仙骨が前傾する動きを指し、うなずき運動とも呼ばれます。


このニューテーションでは

仙骨が前傾して寛骨の間にはまりこむことで、関節面にかかる圧迫力が高まることによって仙腸関節の安定性が高まり上半身と下半身の力を効率的に伝えることができます。


そのため

仙腸関節ではニューテーションの状態へと近づけることが安定性を高めることにつながります。


2.カウンターニューテーションCounter-Nutation)


仙骨が前傾するニューテーションに対して

仙骨が後傾する動きをカウンターニューテーションと呼びます。



カウンターニューテーションでは

寛骨に対して仙骨は後傾し、関節の接触する面積が少なくなることによって、仙腸関節にかかる圧迫力は下がり安定性は低下します。

これは隣接する腰椎による代償運動を発生させ腰痛などを招く恐れがあります。

また

仙腸関節の安定性が低下することによって

上半身と下半身の力を効率的に伝えることができなくなりスポーツのパフォーマンスにも影響を与えてしまう可能性があります。

このように仙腸関節ではこの2つの動きが大きく安定に関わっています。

ニューテーション|構造的な安定が高い
カウンターニューテーション|構造的な安定性は低い


そのため

仙腸関節の安定性を高めるためには仙骨を前傾させたニューテーションの動きを獲得することが重要なポイントとなります。

仙骨が前傾しない原因は?


では、なぜ仙骨の前傾が制限されてしまうのでしょうか?

仙骨が前傾しない原因として、多裂筋の機能不全や仙腸関節周囲の靭帯の緊張などが挙げられます。

1.多裂筋の機能不全


仙骨の前傾が制限される原因として

多裂筋の機能不全が考えられます。


仙骨は脊柱起立筋や多裂筋などの脊柱を伸展する筋肉によって前傾が促されます。


特に多裂筋は脊柱起立筋の深部に位置し、腰椎から仙骨にかけて付着する線維は仙腸関節の安定性を高める役割があります。


そのため

多裂筋の機能を高めることは仙腸関節の安定性を向上させるためには欠かせないポイントの一つとなります。


2.仙結節靭帯の緊張


仙骨の前傾が制限されてしまうもう一つの原因として

仙結節靭帯の緊張

が挙げられます。


坐骨結節に付着する仙結節靭帯には

ハムストリングスが連結しており、ハムストリングスの柔軟性が低下すると仙結節靭帯の緊張も高まり仙骨の前傾が制限されてしまいます。

そのため

ハムストリングスの柔軟性も含めた仙結節靭帯の緊張の改善は、仙骨の前傾を促すとともに仙腸関節の安定性を高めるためには必要な要素となります。



仙骨前傾|改善アプローチ


では最後に仙骨の前傾を改善するためのアプローチについてご紹介していきたいと思います!

1.多裂筋トレーニング

多裂筋の機能を高めることは仙骨の前傾を促し、仙腸関節の安定性を向上させることができます。




2.仙結節靭帯の緊張の改善|ハムストリングスストレッチ

仙骨を前傾させる動きを意識しながら、股関節屈曲と膝関節伸展を繰り返しハムストリングスの柔軟性改善を図ります


まとめ


以上、アスレティックトレーナーがおさえておきたい仙腸関節の運動についてお話させていただきました。

一見すると見落としやすい仙腸関節ですが、不調やパフォーマンスを改善するきっかけになる重要性が高い関節の一つであると考えています。

スポーツ現場での活動に参考にしていただければ幸いです!

最後までご覧いただきありがとうございました。


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